被写界深度の計算ページを作りました。
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被写界深度とは
被写界深度とは、「ピントが合っているように見える被写体側の距離の範囲」のことを言います。被写体が 10m 先にいたとして、被写体の前後何 mm にピントが合うのかを計算で求めます。
一般的に、「絞りを開く・被写体に近づく・焦点距離が長くなるとピントの合う範囲が狭くなる(=被写界深度が浅くなる)」ということが言えますが、それをツールによって実感していただくことができます。
どういう時に使っているか
私は星の軌跡写真を頻繁に撮るのですが、星の軌跡写真って、
- 星をたくさん写したいので、なるべく開放近くで撮りたい
- 星にピントを合わせたいで、パンフォーカスで撮りたい
という相反した要求があるのです。
幸いなことに、なんとなく遠くの建物にピントを合わせて撮影しておけば、問題なく星にもピントが合っていることがほとんどなのですが、「具体的にどの程度の設定だとピントが合うんだろう」というのを数学的に知っておこうと思ってこのツールを作りました。
例えば、マイクロフォーサーズで焦点距離が 12mm の場合、F2.8 であっても 4m も離れれば無限遠までピントが合う計算になります。自分のよく使う 17mm/F1.2 のレンズでも、20mm も離れれば無限遠までピントが合います。なので自分のような風景と星の軌跡を一緒に撮る場合、余裕をもって 50m 以上離れたところにピントを合わせておけば星のピントも大丈夫、ということが言えますね。
一方で、フルサイズのポートレート撮影などだと、例えば 50mm/F1.6 で 1m の距離でポートレート撮影をすると、被写界深度がわずか4cm弱しかないことがわかります。瞳にピントを合わせつつ別の場所にも主張を置きたい場合は、絞りや被写体との距離を調整して被写界深度を調整しないといけないことがわかります。
被写界深度は前方の方が後方よりも短くなります。自分の良く撮る状況の被写界深度を肌感覚として把握しておくと、撮影時に色々と便利だと思います。ぜひお使いください。